みずほ総研のRAAに関するレポート

相対的リスク回避度の適合性判定への応用
www.mizuho-ri.co.jp/research/economics/pdf/policy-insight/MSI080501.pdf

このペーパーが非常にまとまっており、面白い。のちのち参考になるだろう。属性別に分けるといろいろな違いがあるので、基準値から大きく逸脱した資産運用をしている人に対してasset allocationのアドバイスができる、営業に役立つ、などと書いてある。落ちは常識の範囲内だし、ある種の金持ち指数としてしか機能していないような気もするけど。(値域が0.75~4くらいらしいが、例えば0.2くらいの刻み幅の数値がどの程度統計的に優位であり、意味を持つのか?こまかい目盛として使えればかなり役に立ちそうだ)

時間選好率を実際のマクロデータから推計した研究が巻末にreferされていて、これを調べることになるのかもしれない。

ただこいつを高齢者にそのまま適用するのはまずそうだ。老後の資産運用、その目減り率、資産の多寡や性別、年齢などの細かい違いで「クラスタリング」するという考え方は、大した数値的な違いやインプリケーションがなさそうだ。(年齢はあんまりRAAに影響を与えていないらしいし。)どうも筋悪なんではないか。筋悪だから論文が書きやすい、というのはあるけど。