120才から始める資産運用入門

ぽっくり死亡率
介護保険はぽっくり死ねないリスクに備えたものなのだろうが、ぽっくり死ぬ確率についてはよく分からない、しかし
ライフサイクル仮説が支持されるかされないかよりも、高齢化、独居

まず各種変数の関係にはどう考えても因果関係があるだろうから、、、
高齢化が進むほど独居比率が低下するか?
独居であるかないかで貯蓄パターンがどのように違うか
高齢化が進むほど、死亡率は高まるが、*具体的にはどのように高まるのか?*
生命表の確率を適用できるほどサンプル数があるか?
個別の健康度合い(全体としてみたら高齢になるほど死にやすいが、健康具合は人によって違う)と、主観確率の関係はどうなのか?
ぽっくり死ねるかどうか、と、死亡率、年齢の関係はどうなのか?
つまり高齢になるほどぽっくりしぬ率は、、、どうなのか?

  • ぽっくり死ぬ、というのは、どういうことか?

恒常所得仮説/ライフサイクル仮説概観
そもそも消費と貯蓄の理論は「マクロでみると消費の限界性向、一単位あたり所得が増えると消費がどれくらい増えるのか、が0.8くらいあるのに対し、家計データでは0.3くらいと大幅な乖離がある、という謎を解明するために生まれた。そこで直の所得と消費を見るのではなく、マルコフ性に似た、消費と所得の背後にある真の変数は何か、という発想で生まれてきたのがこの仮説。両者とも今季の消費が来季の消費に与える影響は限定的であることを説明するためのもので、ほとんど同じ。(これはbun101a.pdfで説明されている)同じである理屈はイマイチ納得できていない。
C(t)の消費とC(t+1)の消費がある関係(両辺を微分したものに謎の係数をかける)で恒等式になる、という関係がここから導かれ、使い勝手が良さそう。オイラー方程式。これは一般名詞なのだろうか。

ここでは相変わらず「高齢者」が60歳以上で一括りだ。

独居高齢者と同居高齢者
非常に重大なことを見逃していた。日本では高齢者のうちかなりの人々は若年層年齢と同居している。また独立して生計している高齢者は高齢者一般の母集団とは異なる性質をもつと考えられる。つまり彼らのデータだけでは高齢者一般の問題としてとり上げることはできない。これは完全な盲点であり、まずいが早めに理解できてよかった。
書いてみて何か違和感を感じる。自分の問題意識は「高齢者一般」に関するものなのか?かれらの所得や資産がもとから非常にばらついていることは知っていたわけだし、どうも何かヘンだ。

金融商品の模倣可能性
独自の保険、他社にはまねできない保険、等というものが*ありうる*だろうか?実際的にも、理論的にも、なんかすごくありえなそうだ。
これは金融商品全般に拡張できる問いなのではないか?
細かい部分をたくさん含めた、トータルのサービスとしては真似できないものは築けそうだ。そういうことなのか?

低成長期待と消費者行動:Zeldes-Carroll 理論によるわが国消費・貯蓄行動の分析
.. 将来の期待所得成長率が低下すると、消費の所得に対する反応度が低くなる点を理論的に導出することができる。

平均寿命を越えた高齢者にとって不確実性とは何か

期待所得に不確実性があると、消費水準は低くなるのはよいとして、
高齢期の期待所得はほとんど一定だ。一方で消費水準は健康水準の関数であり、確率的だ。
消費水準が下がるという事態は効用を押し下げるし、医療サービスを購入する、不健康であるということも効用を押し下げるだろう。つまり健康状態、病気になる可能性は効用に対し二次的な影響を与えるんじゃないか。

ちょっとこの論文はかなり重要だ。かならず読み返すこと。論点が明確になってきた。
ここで行われているカリブレーションを高齢者データだけに限って行うとどうなるか、だけでも十分おもしろい。

最適消費理論?
最適な消費って何だよ。
Zeldes-Carroll modelで期間Tを不確実にすればよいのではないか?

  • ぽっくり死ねないベネフィットとリスクをモデルで記述できないか?

これは答えではなくてとっかかりだ。

死に方に2種類あるとし、ぽっくり死ぬ場合と、そうでない場合を考えよう。
pにおいては、死期は単純に確率的な問題となるので、Σの期間の部分が確率になり、生涯所得も確率的になり、それに応じて消費が定まる。死ぬ前日まで通常の生活を送り、追加的な(医療)費用もかからない。
ぽっくり死ねない場合はどうだろうか。
いつ死ぬかわからないのはぽっくりの場合と同様だが、違うのは、追加的で確実な医療費がかかることだ。病にかかった瞬間に医療費が増大し、減ることがなくなる。これは実質的な所得の減少という効果をもたらす。さらに病にかかるので効用関数の形も乱れるが、こいつを記述するのは無理だろう。
→だから高齢者に限らず固定的な消費と流動的な消費の違いを先行理論ではどう扱っているか気をつける必要がある。弾力性。
で、老後にどういう形で死ぬのかはわからない。ぽっくり死ねるかどうかが確率的にしかわからないと仮定すると(実際のところはどうなのか?)、このぽっくり死ぬかどうかの確率と、加齢の関係が気になるところだ。
70歳の人の死ぬ確率、ぽっくり死ぬ確率、そうでない確率の比率
95歳の人の死ぬ確率、ぽっくり死ぬ確率、そうでない確率の比率

これが消費と貯蓄に影響を与える、というモデルを作り、検証してみればよいのではないか。

例えばぼけて介護が必要な場合
医療費にも固定費と流動費があるだろう。

同居世帯とそうでない世帯の場合は、かかる介護費用にも大きな差がでる。こいつは面倒くさいが、考慮に入れなければならないだろう。

厚生白書と死亡前医療費
厚生白書、死亡前医療費の概念。
突然死の場合とそうでない場合のそれぞれの

75歳の人物が、90歳までに死ぬ確率をとりあえず考えてみよう。
突然死の場合とそうでない場合を分けて考えないと、どうなるか?わけて考える必要があるのか?

死ぬまでに平均してt年入院せねばならず、その間毎月m万円の医療費が追加的にかかる場合を考えてみよう。ここで、tとmは確率変数であり、変動する。
簡便のため、mを固定して考えよう。つまり不確実なのはtだけとしよう。
tは年齢yの関数かどうか?ここではyによらず一定の確率分布にしたがっている、としよう。

このとき、いつ死ぬかわからない、という問題を、tに応じた最大化問題に変換できるだろうか?

これこれを最大化する、という問題設定がいかにうまくできていることか。こいつがない状況だとほんとにかなり難しいな。
しかしそこまで壮大な理論体系を作ろうとか、考えている分けでもないし、やれるもんでもないだろう。もっと問題をこじんまりとできないだろうか。

やはり素朴に実データがどうなっているのか、というところで勝負したほうがよさそうだ。
家計調査が書籍のかたちであるかないかよく分からないから、opacで検索が無理だったのだ。とりあえず図書館を歩いて調べてみよう。だめなら総務省かなんか、図書館の人にどうすればもっとこまかいデータが得られるか、相談してみよう。

ねたきり、介護のリスク
これのリスクっつうのは何だろう?確かに問題だが、何がどう問題なのだろうか?

欲しいデータ
Life-Cycle and Altruistic Theories of Saving with Lifetime Uncertainty論文では、次期死亡確率を期待効用の中に組み込んで表現しているようだ。
このモデルだと死亡確率が下がると消費が活性化するという、ある意味当たり前の結果になっており、どうも主眼が違うような気がする(とはいえ、死亡確率を明示的に組み込んだモデルというのがやはりありなんだ、というのはありがたい。)ところで、Et[~~~~]=1となっているが、右辺はなんで1なんだ?

とりあえず、死亡確率が高まるにつれ、消費が減る、というのと、死亡確率が高まることは医療費の二次的な増加を意味しているため、期待所得が低下する(そしてそれを織り込んで行動する)というのはモデル化できそうだな。

実際にはやはり、超高齢者の投資と貯蓄の行動のみが重要だ。
1. 元データは若年層家庭との同居というのを組み込んでいるからこれをなんらか平準化したあと、年が高まるにつれ=死亡率が高まるにつれ、消費と貯蓄はどうなっているか、を調べる。
消費はどうなっているのか、という問いと、貯蓄はどうなっているのか、という問いは同じではないのではないか。この違いに注目する。
また、同居家庭の場合は、死亡率の高まりと期待所得の低下は同じではない!ということを意識する必要があるだろうな。

2. 年齢に応じて死亡率は高まるが、単純に線形な関係ではないことが重要だ。

  • この二次的な関係と、消費・貯蓄行動の関係が知りたい

のだ。つまり、やはり必要なデータは個別の75~以上の家計消費データだ。
このとき、若年層世代と同居している高齢者世代は抽出できない。しかしこいつを引っ張り出してこなくてはしかたがない、のだろうか?
それともこいつを後回しにし、とりあえず単独の高齢者世帯(これは一般の高齢者像からはいろいろ統計的にかけはなれている)についてのみ調べ、と言う風にするか。

3. また死亡率と死亡前医療費の関係をきちんと定式化する必要もある。医療費はどの程度増えるのか、寝たきりなどの医療費をどう表現すればよいのか。
これは例の論文が大部分の答えを提供している、といえるだろうが、もう少し詳しく調べ、(たとえば単純に*死亡前医療費で検索せよ*)分散とか分布とか具体的な医療費について調べる。また若年世代との同居の有無によって何がどれくらい違うのか、も調べる。
主観的な死亡確率と、客観的な死亡確率の違い、こいつをモデルに何らか反映させたい気がするが、これはfuture workっつうかおまけだろうな。

死んだばあさんは何考えて俺に送金してくれたのだろうか?