ニューメリカルテクノロジーズ社のウェブサイトがリニューアル

http://www.numtech.co.jp/
ごく一部の人々から熱烈な注目を集める同社のウェブサイトがリニューアルされている。

  • これまで決算概要の中に埋め込まれていた「コラム」が独立し、カテゴリ化している。これは今後熱いコラムを書く戦闘態勢が整ったと期待してよいのだろうか。
  • 平成20年度決算概要がup

というか、この会社の場合はそこらの家計よりも財務状況が単純で、わざわざ決算を概要する必要がない。決算報告にかこつけて鳥居氏の文章を読み、老練な英知に基づいた大人げなさを味わうのが目的だ。

積極的な設備投資を行い、利益(つまり予定納税額)を圧縮しました。

お題は人的資本と金融資産配分について。実物資産と金融資産のポートフォリオだけ考えるのでは片手落ちで、人的資産(労働から得られる所得、およびその所得のばらつきなどの性質)と金融資産の隠された相関構造に注意せよ。普通のメーカーに勤めてたら円高になるとボーナスが少なくなるので、金融資産でそれをヘッジせよとかそういうことかな。自由業の人(所得の期待値と分散がまったく違う人)から金融リテラシーとか言われても困る、という視点は気がつかなかったが、そのとおりか。単純に貯蓄における「人的資産」の概念がまだ日本に輸入されてきていないのかな。

  • セミナーの配布資料がup

「リスク指標にもとづいた経営計画」と「金融HPCを変えるアクセラレータ技術」のスライドが驚異的に興味深い。どっちも専門用語が多くてよくわかんないので、もっとサクサク理解できるようにもっと勉強しよう。

    • -22.34σ
    • 50万の自作機でグリッド環境と同速度のヨーロピアンオプションのプライシングをexcelアドインで!

は(゚д゚)の一言。本当に楽しいプレゼンテーションだ。

スライド56枚めの「市場レート変動がたとえ正規分布に似ていても、非線形ポートフォリオ特性をかければ損益結果は当然非線形になる」ことが話題になっていないのは、不思議だなんでなのだろう。その筋の人が一番最初に気にするところだと思うのだが。

あとやっぱ、金融商品てのはなんでも高階関数みたいなもので、関数を部品に使った関数の形をしているようだ。確定した結果が必要な時はそれを置換展開しまくって定数まで戻り現金に変換すると。でその「定数」ってのは別に定数でもなんでもないのだが、(「格付け遷移行列」「倒産確率」て科学じゃないよな、)お約束でそうなってますよ。ということなのだろうか。

総じて、資産運用やリスク管理といった分野に関わるとき、麻雀で学んだことが活かせそうだ。日本語でこういうものが読めるのは幸運だ。一生ついていきます。